ブックタイトル栗鼠ヘレンさんのお料理絵本
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栗鼠ヘレンさんのお料理絵本
かもめの団体お客様ヘレンさんのお店に、休暇で来るかもめさんたちのご予約が入りました。何でも、海は暑いので、ヘレンさんの森のレストランと、森に1軒だけあるホテルで暑さを忘れたいそうです。それから、海に居ていつも海のお魚を食しているので、川のお魚と、野菜というものを食してみたい、というご注文でした。ヘレンさんは考えた末に、前菜に夏野菜とひじきのサラダを出すことにしました。かもめさんたちには海草を食する習慣もないそうですし、海の懐かしい香りもした方が、喜んでいただけると思ったからです。メインは、ポーチドトラウトにしてみました。さあ、かもめの団体様がいらっしゃいました。「へぇー、これが野菜なの?海草とは色が全然違うね」「根っこや実も食べるんだ、珍しいね」「海の匂いもするよ。ひじきっていう海草が入っているのですって。今度家に帰ったら料理してみましょうね」にぎやかで、楽しい食事の時間が過ぎ、お客様たちは満足して帰って行かれました。「また来年も来ますからね」と、かもめさんたちが言ってくださったのが、ヘレンさんの何よりの喜びです。来年は「コールスローとか、カポナータもお出ししてみようかしら」ヘレンさんの心は、すでに次の夏に飛んでいます。44